親子関係の悩み 重たい親
『親が重い』と感じたことはありますか。
親は子どものためと思っていてもその言動に子どもは縛られていると感じるために、子どもにとって親の存在や言葉が重たく感じられるのです。
Kさんの母親は過保護ともいえるほどKさんのことを気にかけています。
学生時代はもちろん、社会人になってからもKさんの行動を把握したがりました。
Kさんの旅行中、彼女から連絡が無いとその夜には宿に電話が入ります。
明日はどこに行くのか。帰りは何時頃か。なぜ連絡をしなかったのか。そんな内容だと言います。
もちろん携帯電話のない時代の話です。
Kさんは一緒に旅行をしている友人たちに遠慮しながら公衆電話を探したそうです。
携帯電話を持つようになると、Kさんが友人宅に遊びに行き21時を過ぎると「明日も仕事でしょ。そちらにもご迷惑よ」と電話が入ります。最後は決まって「何時に帰ってくるの」という言葉。
「私のことを心配してくれるのはありがたいけど、もう大人なんだし放っておいて」と何度も伝えたそうですが、母親からの電話は続きます。友人たちにも「そろそろお母さんから電話がかかってくるよ」と言われるようになり、Kさんは母親に対する怒りと諦めを感じています。
Kさんのお母さんに悪意はありません。むしろ子どものためと思っているのです。
自分の寂しさを子どもの世話を焼くことで紛らわせてきた母親が子離れできずに、子どもが親離れすることをも無意識に妨害してしまうのです。
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心の対話室うちゆい
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